ベランダで育てる!ローズゼラニウムの育て方【創作カクテルもご紹介】
南アフリカ原産で、フウロソウ科の常緑性低木です。
フウロソウ科の仲間には観葉植物の「ゼラニウム」がいますが、ローズゼラニウムはその中でも「センテッドゼラニウム」と呼ばれる種類の一つになります。
センテッドゼラニウムは葉の香りが特徴で、フルーツの香りがするものやスパイスの香りがするもの、ミントの香りがするもの、果てには松やドングリの香りがするものと実に多様な種類があります。
その中でもっともポピュラーなローズゼラニウムの特徴は、葉からバラの香りがすること。
バラに比べて安価で手に入ることから、代用品として精油などに利用されています。
今回はローズゼラニウムの育て方、利用方法についてご紹介します。
ローズゼラニウムの特徴
ローズゼラニウムの見た目
この子はまだ30cmくらいしかありませんが、生長すると最大1m以上の背丈に育ちます。
葉は子供の手くらいの大きさで、触ると分厚くゴワゴワしています。
茎は草のように柔軟ですが、古くなると木質化します。
花の左下に映っているトゲトゲは蕾です。
花が楽しめる時期は4月から7月くらいです。
至る所から次々に茎が伸び、先端に複数のピンクの花を咲かせます。
複数の花は球状に集合していて、まるで一つの大きな花のようです。
ローズゼラニウムの花。 ウサギの耳のような模様が可愛らしいですね。
ピンク色のゼラニウムの花言葉は「決心」、「決意」。可憐な見た目に反して力強い印象です。
ゼラニウムとマロウの伝説
まったく関連性のなさそうな二種ですが、イスラム圏にはこんな言い伝えがあります。
「預言者マホメットが洗濯したシャツをマロウの上に置いて干していた。
乾いた頃にシャツを取ってみると、奇跡によってマロウがゼラニウムになっていた」
マロウとゼラニウムは見た目も全く違うので、預言者も大層驚かれたでしょうね。
ローズゼラニウムを食べてみる
香り
葉を撫でると「ローズ」の名の通り、バラの香りがします。
この香りには虫よけ効果があり、虫よけスプレーなどに利用できます。
味
食感は固くてガジガジします。
味はえぐみがあり、強烈なバラの香りが口の中で爆発します。間違えて香水を飲んじゃったような感覚です。
香りづけに使うものであって、直接食べるものじゃないですね。
ローズゼラニウムを育てる4つのコツ
乾燥気味の環境が大好き
日当たりと乾燥、水はけのよい土を好みます。
土はホームセンターなどで売っているハーブ用の土でも十分に育ちます。
追肥は開花期に与えましょう。
水やりは土の表面が乾いているのを確認してからたっぷりあげましょう。
日陰で育てると香りが弱くなります。夏以外は日当たりのいいところで育ててあげましょう。
梅雨前に切り戻しをしよう
切り戻ししないと茎が木質化して脇芽や花が出にくくなりますし、葉が込み合って蒸れの原因になります。
梅雨前に切り戻しをして風通しを良くし、株を新しくしてあげましょう。
例えば我が家のローズゼラニウムならこのくらいで切り戻しします。
切り戻しするときは必ず葉や脇芽を何枚か残し、節の上で切りましょう。
葉を一枚も残さず切ってしまうと、 新芽が出ないまま枯れてしまうことがあります。
切った枝は挿し木用の土に刺しておくと、根が出て株を増やすことができます。
夏は涼しく過ごさせる
真夏の直射日光を浴び続けるとダウンしてしまいます。
夏の間は直射日光が当たらない、涼しい場所で育てましょう。
また、水切れにも注意です。必ず朝と夕方に土が乾いていないか確認してあげましょう。
特に東京以西の暖かい地域は要注意です。私はベランダにすだれをかけてます。(暖地在住)
冬は軒下か室内で育てる
ゼラニウムの中では寒さに強い方ですが、霜や強い寒さには耐えられません。
東京以北の寒い地域は室内の日当たりのいいところで育てましょう。
暖かい地域なら露地でも越冬できますが、霜には注意です。
私はベランダの軒下で冬越させてます。(滅多に雪が降らない暖地在住)
ローズゼラニウムの利用方法
高価なバラの代用としてエッセンシャルオイルやアロマに利用され、「貧乏人のバラ」とも呼ばれます。
効果は他の種類との混同がどうとかで素人の私にはわかりませんでした。
アロマに詳しい人教えてください。
香りには虫よけ効果があり、窓際で育てるだけで虫よけになるそうです。
確かに虫がついてるのはあまり見たことがありません。
また、シトロネラとの交配種に「蚊連草(かれんそう)」という蚊よけ植物がいます。
こちらはより強力な虫よけ効果を持っており、「蚊嫌草」などの名前で販売されています。
食用としてはコンフォートや焼き菓子などの香りづけに利用します。
こちらの記事で紹介してるので、ぜひ見てください。
今回は「ローズゼラニウムのジン・フィズ」を作ってみようと思います。
ローズゼラニウムのジン・フィズ
材料
- ローズゼラニウムの葉...2枚
- ローズゼラニウムの花びら...適量
- レモン...1個
- (A)ドライ・ジン...30ml
- (A)レモンジュース...15ml
- (A)砂糖...適量(私は小さじ1杯くらい)
- 炭酸水...適量
作り方
- シェーカーで(A)と氷をシェークし、氷とローズゼラニウムの葉を入れたグラスに注ぎます。
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炭酸水を注ぎ、ローズゼラニウムの花びらと葉、レモンを飾って完成!
感想
バラの香りとレモンの香りが実に爽やかで好相性です。ローズゼラニウムの葉をマドラーなどで叩くと香りがよく出ます。潰したら青臭くなるので叩く程度です。
ローズゼラニウムの香りを目立たせるために、公式のレシピよりジンの比率を少なくしてます。度数が高めの方が好きな方はジンの比率を増やしてください。
まとめ
- センテッドゼラニウムの一種でバラの香りがする
- 虫よけ効果のある香りはアロマやお菓子の香りづけに利用できる
- 夏は切り戻して涼しく、冬は軒下か室内で暖かく過ごさせる
バラの香りはアロマやお菓子の香りづけなど様々な用途に利用できますし、もちろん観賞用としても楽しめます。
また丈夫で生育旺盛なので、梅雨の蒸れと冬越しにさえ気を付ければ簡単に育てることができます。
ホームセンターでもよく売っているので、ぜひ育ててみてくださいね。