ベランダで育てる!スペアミントの育て方【シャーベットも作ってみました】
日本で最も有名なハーブといっても過言ではないでしょう。
シソ科の多年草で、現在はヨーロッパやアジア、アフリカ、アメリカなど広い地域に生息しています。
日本にも固有の品種「日本薄荷(ニホンハッカ)」が北海道に自生しており、古くから親しまれていました。
利用用途は多岐にわたり、お菓子のフレーバー、ハーブティー、カクテル、アロマなどなど様々な分野で利用されています。
スペアミントの最大の特徴は、甘さを含んだ爽やかな香り。
葉に「カルボン」という香り成分を含み、撫でると鼻が通るような清涼な香りがします。
この誰もが知っているハーブには、どのような特徴があるのでしょうか?
今回はスペアミントの特徴と育て方についてご紹介します。
スペアミントの特徴
スペアミントの見た目
カクテルやデザートにも使われるので、ハーブに興味がない人でも一度は見たことがあると思います。
隣のペパーミントと比べるとしわが目立ち、やや尖った形状をしています。
この葉が槍の穂先のように見えることから「spear(スピア)ミント」と名付けられました。
夏になると可愛らしい白い花を咲かせます。撮れたら追記しますね。
ミントは繁殖力が非常に高く、「ランナー(地下茎)」を至る所に伸ばしてすさまじい速度で広がっていきます。
このランナーは一度根付けば本体から切り離されても独立できるため、たとえ地上部が刈り取られても一部さえ残っていれば復活します。
一度お庭に繁殖すれば根絶が難しい事から、一部の方からは「ミント爆弾」と恐れられています。
600を超えるミントの仲間
ミントは大きく分けてスペアミント系とペパーミント系の二種類があり、更に細かく分けると600を超える種類があります。
たとえば我が家には
- ブラックペパーミント
- アップルミント
- オレンジミント
- バナナミント
- イエルバ・ブエナ
などがいます。
もちろんそれ以外にも様々な種類があるので、園芸店やハーブショップをはしごして自分好みのミントを探してみるというのも面白いですよ。
スペアミントを食べてみる
香り
葉を撫でると、青々とした爽やかな香りがします。
味
やわらかな甘さの中に、爽やかな青臭さと苦みがあります。
メントールを含まないので、ペパーミントのようなクール感はありません。
スペアミントを育てる10のコツ
湿気が大好き
あまり土を選びませんが、湿気を好むので保水性のいい土に植えてあげましょう。
ホームセンターなどで売っているハーブ用の土でも大丈夫です。
水やりは土の表面が乾いていたらあげてください。
元肥はよほどやせた土でもなければ必要ありません。追肥は生育期の春に緩効性肥料を与えます。
肥料をあげすぎると香りが弱まったり、害虫が発生する原因になります。また、株が弱っている夏にはあげないでください。
大きな鉢に植えよう
小さな鉢でも育ちますが、すぐに根回りしてしまって植え替えが面倒です。
鉢なら5号以上、プランターであれば450型以上に植えた方がいいでしょう。
私は650プランターに植えてます。
乾燥が大の苦手
乾燥に弱いので、水切れに要注意です。
水分が不足していると茎が萎びて葉からハリが無くなります。
その場合はたっぷりと水をあげて半日陰で休ませてあげてください。
私が春にあげ忘れた時は3時間ほどで復活してくれましたが、葉の色素が抜けて色が薄くなってしまいました。
夏は水のあげ忘れが致命傷になるので気を付けましょう。
水やりも程々に
乾燥が苦手だからといって、常に土がビチャビチャでは根腐れしてしまいます。
必ず表面の土の乾き具合を確認してから水をあげてください。一番確実なのは指で土を掘り返してみることです。
私は指で1cmくらい掘り返して、土が乾いていたら水をあげています。
蒸れに要注意
生育旺盛で葉が茂るので、特に株元の風通しが悪くなりがちです。
風通しが悪いと蒸れて枯れる原因になりますので、適時収穫を兼ねて切り戻しをします。
特に梅雨は注意です。梅雨前に地上部10cmくらいを残して切り戻し、涼しい姿で夏を迎えさせてあげましょう。
収穫した葉は美味しくいただいたり、枝を水挿しにすれば株を増やすことができます。
夏の暑さは苦手
暑い夏が苦手で、真夏の日差しを浴びると葉焼けしてしまいます。
夏の間は直射日光が当たらない、涼しい場所で育てましょう。
もちろん水切れにも注意です。必ず朝と夕方に土が乾いていないか確認してあげてください。
特に東京以西の暖かい地域は要注意です。私はベランダにすだれをかけてます。(暖地在住)
寄せ植えはおすすめできない
前述したとおり、極めて繁殖力が高い頑丈なハーブです。
繁殖力が低い植物と寄せ植えにすると、生育旺盛なミントが駆逐してしまいます。
できれば寄せ植えではなく鉢寄せにしましょう。
ミント同士の寄せ植えも要注意
我が家のミント達です。アップルミントが飛びぬけて成長しているのがわかるでしょうか?
同じミントでも、品種によって繁殖力が異なります。
たとえばアップルミントはミントの中でも突出して繁殖力が高く、逆に日本ハッカやパイナップルミントなどは繁殖力が低めです。
もしこれらを同じ鉢に植えてしまえば、アップルミントが他のミントを駆逐してしまうことでしょう。
ミント同士で寄せ植えする際には、プラスチックなどで仕切りを入れてあげてください。
私はプラスチック製の下敷きを切って仕切りにしてます。
交雑に注意!
ミントは非常に交雑しやすいハーブです。
他の品種のミントを近くで育てている場合、交配して変な香りの雑種が生まれる可能性があります。
花が咲いたら種を作る前に摘み取ってしまいましょう。
増やし方は種で増やすのではなく、株分けか水挿しをお勧めします。
増やしたいなら水挿しがおすすめ
ミントを増やすなら水挿しが一番簡単なのでおススメです。
水差しは水の入ったコップに切った枝を挿しておき、根が出たらポットに植え替えるだけ。
時々水を入れ替えるのを忘れないでください。水が腐ると当然枝も枯れます。
切り戻した時にでも挿し木を作っておけば、本体にもしものことがあった時に安心です。
スペアミントの利用方法
料理やデザート、カクテル、ハーブティーなどに利用します。
日本ではミントを料理に使うことはあまりありませんが、タイなどアジアでは料理に使うらしいです。
ミントのカクテルといえば、やはり定番はモヒートですよね。
日本では主にスペアミントを使いますが、本場のキューバではイエルバ・ブエナという品種を使います。
イエルバ・ブエナの育て方とモヒートについてはこちらの記事をご覧ください。
ハーブティーはペパーミントに比べて刺激が少なく、気分をリフレッシュさせてくれます。
私は二日酔いになってしまったときに、スペアミントとペパーミントのブレンドティーをいただきます。
爽やかな香りで嫌な気分をリフレッシュでき、頭痛が和らぐのでお勧めです。
今回は「スペアミントのシャーベット」を作ってみようと思います。
こちらのレシピを参考にさせていただきました!
スペアミントのシャーベット
材料(五人前)
- スペアミント...30枚くらい
- (A)水...250ml
- (A)白ワイン...60ml
- (A)グラニュー糖...60g
- レモンピューレ...適量
作り方
- 鍋に(A)を入れて熱し、沸騰したら粗熱を取ります。
-
容器に1と刻んだミントを入れ、冷凍庫で3時間ほど冷やします。
-
8割くらい凍ったらスプーンなどで荒く砕き、また冷凍します。
-
完全に凍ったら砕いて器に盛り、ミントの葉とレモンピューレを飾って完成!
感想
そろそろアイスが美味しい季節になってきましたね。
レモンといえばミント、ミントといえばレモン!ということでレモンピューレを飾ってみました。
白ワインの風味とレモンの酸味、ミントの爽やかな香りが好相性です。
ちょっと甘めなので、さっぱりしたのが好きな人は砂糖を減らしてください。
刻んだミントを入れるタイミングで、レモンの皮のみじん切りも入れても美味しいと思います。レモンが好きな方はぜひ試してみてください。
まとめ
- 甘く爽やかな香りが特徴。ペパーミントのようなクール感はない
- 地植えすると繁殖して手に負えなくなる
- 乾燥と蒸れに注意!
環境によっては植えっぱなしでも育つほど頑丈なハーブですが、乾燥と蒸れにだけは注意してあげてください。
ミントは「丈夫で育てやすい」、「多量に収穫できる」、「利用用途が豊富」と実に優秀なハーブです。
ぜひ一株育ててみてください。必ずお役に立つと思います。
関連項目
ミントティーのゼリーも作ってみました(*'▽')
ペパーミントやイエルバ・ブエナについてもご紹介してます(^^♪
アップルミントやオレンジミントでも色々なデザートを作ってます。