ベランダで育てる!ペパーミントの育て方【アイスクリームも作ってみました】
前回スペアミントを紹介したとなれば、もちろん次はペパーミントでしょう。
スペアミントと同じくシソ科の多年草で、中東とヨーロッパ大陸が原産地です。
スペアミントよりも歴史が浅く、ウォーターミントとスペアミントの交雑種であると言われています。
刺激が強いため使い勝手はスペアミントに劣りますが、独特の風味から根強い人気を誇るミントです。
ペパーミントの最大の特徴は、皮膚に乗せると感じる冷たい感触。
このひんやりとする感覚はミントの中でもペパーミントでしか感じることができません。
ペパーミントとスペアミント、いったい何が違うのでしょうか?
今回はペパーミントの特徴と育て方についてご紹介します。
ペパーミントの特徴
ペパーミントの見た目
デザートの飾りなどで目にする機会が多いスペアミントとは違い、ハーブ自体の姿を見る機会はあまりありません。
隣のスペアミントと比べるとしわやギザギザが目立たない、ツルっとした印象です。
夏にピンクの色の小さな花を集合させて咲かせます。撮れたら追記しますね。
独特のクール感の秘密は、ペパーミントの葉に多く含まれる「メントール」という成分。
スペアミントにはメントールがほとんど含まれていないため、クール感を感じることはできません。
メントールには皮膚の冷感神経を刺激し、冷たいと誤認させる作用があります。
唐辛子に含まれる「カプサイシン」が熱さを誤認させるのと同じ現象ですね。
メントールは非常に多くの製品に利用されており、お菓子のフレーバーなどの食用はもちろん、湿布やボディクリーム、歯磨き粉、シャンプーなどにも使われています。
「ハッカ」の名を冠するハーブたち
シソ科の中には「ハッカ連」というカテゴリーがあり、ミントに似た風味や見た目でハッカの名を冠するハーブが数多く存在します。
たとえば
- オレガノ、マジョラム(ハナハッカ)
- ヒソップ(ヤナギハッカ)
- サボリー(コダチハッカ)
- レモンバーム(コウスイハッカ)
- ベルガモット(ヤグルマハッカ)
などなど。それ以外にもキャットミント(イヌハッカ)、ヤマハッカなどが存在します。
類の名称に使われるほど、ミントが古くから愛されてきたことがよくわかりますね。
ペパーミントを食べてみる
香り
スペアミントと比べると目が覚めるような冷涼な香りがします。
味
食べるとピリッとした刺激の後に、メントールのひんやりした感覚が広がります。
香辛料のような風味から「pepper(コショウ)ミント」と名付けられました。
和名もそのまま「コショウハッカ」です。
ペパーミントを育てる10のコツ
湿気が大好き
湿気を好むので保水性のいい土に植えてあげましょう。
ホームセンターなどで売っているハーブ用の土でも十分に育ちます。
水やりは土の表面が乾いていたらあげてください。あまりあげすぎると根腐れしてしまうので注意です。
元肥は基本的に必要ありません。追肥は生育期の春に緩効性肥料を与えます。
ミントが苦手とする夏には基本的に肥料をあげないでください。株が弱ります。
大きな鉢に植えよう
小さな鉢でも育ちますが、すぐに根回りしてしまって植え替えが面倒です。
鉢なら5号以上、プランターであれば450型以上に植えた方がいいでしょう。
私は650プランターに植えてます。
乾燥が大の苦手
乾燥に弱いので、水切れに要注意です。
水分が不足していると茎が萎びて葉からハリが無くなります。
その場合はたっぷりと水をあげて半日陰で休ませてあげてください。
私が春にあげ忘れた時は3時間ほどで復活してくれましたが、葉の色素が抜けて色が薄くなってしまいました。
夏は水のあげ忘れが致命傷になるので気を付けましょう。
水やりも程々に
乾燥が苦手だからといって、常に土がビチャビチャでは根腐れしてしまいます。
必ず表面の土の乾き具合を確認してから水をあげてください。一番確実なのは指で土を掘り返してみることです。
私は指で1cmくらい掘り返して、土が乾いていたら水をあげています。
蒸れに要注意
生育旺盛で葉が茂るので、特に株元の風通しが悪くなりがちです。
風通しが悪いと蒸れて枯れる原因になりますので、適時収穫を兼ねて切り戻しをします。
特に梅雨は注意です。梅雨前に地上部10cmくらいを残して切り戻し、涼しい姿で夏を迎えさせてあげましょう。
収穫した葉は美味しくいただいたり、枝を水挿しにすれば株を増やすことができます。
夏の暑さは苦手
暑い夏が苦手で、真夏の日差しを浴びると葉焼けしてしまいます。
夏の間は直射日光が当たらない、涼しい場所で育てましょう。
もちろん水切れにも注意です。必ず朝と夕方に土が乾いていないか確認してあげてください。
特に東京以西の暖かい地域は要注意です。私はベランダにすだれをかけてます。(暖地在住)
寄せ植えはおすすめできない
前述したとおり、極めて繁殖力が高い頑丈なハーブです。
繁殖力が低い植物と寄せ植えにすると、生育旺盛なミントが駆逐してしまいます。
できれば寄せ植えではなく鉢寄せにしましょう。
ミント同士の寄せ植えも要注意
我が家のミント達です。アップルミントが飛びぬけて成長しているのがわかるでしょうか?
同じミントでも、品種によって繁殖力が異なります。
たとえばアップルミントはミントの中でも突出して繁殖力が高く、逆に日本ハッカやパイナップルミントなどは繁殖力が低めです。
もしこれらを同じ鉢に植えてしまえば、アップルミントが他のミントを駆逐してしまうことでしょう。
ミント同士で寄せ植えする際には、プラスチックなどで仕切りを入れてあげてください。
私はプラスチック製の下敷きを切って仕切りにしてます。
交雑に注意!
ミントは非常に交雑しやすいハーブです。
他の品種のミントを近くで育てている場合、交配して変な香りの雑種が生まれる可能性があります。
花が咲いたら種を作る前に摘み取ってしまいましょう。
増やし方は種で増やすのではなく、株分けか水挿しをお勧めします。
増やしたいなら水挿しがおすすめ
ミントを増やすなら水挿しが一番簡単なのでおススメです。
水差しは水の入ったコップに切った枝を挿しておき、根が出たらポットに植え替えるだけ。
時々水を入れ替えるのを忘れないでください。水が腐ると当然枝も枯れます。
切り戻した時にでも挿し木を作っておけば、本体にもしものことがあった時に安心です。
ペパーミントの利用方法
お菓子のフレーバーやハーブティー、ハッカ油などに利用します。
ハーブティーはスペアミントに比べて刺激的で、目が覚めるようなスッキリ感があります。
刺激が強くて飲みにくいという人は、スペアミントとブレンドすると美味しくいただけますよ。私は5:5でブレンドしてます。
「GET27」というミントリキュールにも利用されています。
酒屋はもちろん大きなスーパーでも売っているので、見たことがある方もいるのではないでしょうか。
程よい甘さとスッキリした清涼感が美味しいリキュールです。
ペパーミントといえばチョコミントアイスですよね。かくいう私もチョコミントアイスが大好きです!
ということで、今回は「ペパーミントのアイスクリーム」を作ってみようと思います。
こちらのレシピを参考にさせていただきました!
ペパーミントのアイスクリーム
材料(三人前)
- ペパーミント...50枚くらい
- 牛乳...100cc
- 卵...2個
- チョコ...1枚
- 食紅(青)...1杯(大さじ1程度の水で溶かしておく)
- (A)生クリーム...100cc
- (A)砂糖...50g
- ジップロック...MとLを一袋ずつ
作り方
- 牛乳をレンジ600wで1分加熱し、ミントの葉を入れて潰して冷まします。
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1を冷ましてる間にAを別のボウルでホイップします。
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1の粗熱が取れたらミントの葉を取り出して絞ります。そこに卵を加えて混ぜ、2に加えて混ぜます。
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ジップロック(L)に氷と塩を3:1の比率で入れます。
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ジップロック(M)に3と砕いたチョコと食紅を入れて、4に入れます。あとはタオルに包んで時々揉みながら、10分ほど待ったら完成!
感想
スペアミントがシャーベットだったので、ペパーミントはアイスクリームを作ってみました。
元のレシピは食紅を使ってないのですが、「やっぱりチョコミントと言えば緑青色でしょ!」ということで食紅で色付け。
ミントは結構多めに入れた方がいいです。少なくても不味いということはありませんが、ミント"風味"になります。
まとめ
- 肌に触れるとひんやりする感覚が特徴
- メントールはお菓子や湿布、歯磨き粉などに使われる
- 梅雨越しと夏越しに注意して
スペアミントと同様、頑丈で育てやすいハーブです。
独特の刺激から人を選びますが、ハマれば病みつきになります。
メントールの風味が好きな方はぜひ育ててみてくださいね!
関連項目
スペアミントやイエルバ・ブエナについてもご紹介してます(^^♪