ベランダで育てる!ボリジの育て方【リボンサラダも作ってみました】
地中海を原産とするムラサキ科の一年草です。
日本には明治に持ち込まれ、瑠璃のような色の花から「瑠璃萵苣(ルリヂシャ)」と名付けられました。
ちなみに「萵苣(チシャ)」とはレタスのことです。
非常に生育旺盛なハーブで、3月に苗を買えば4~5月には星形の花を咲かせます。
このハーブの特徴は、全草が食べられること。
柔らかい若葉はサラダに、花はエディブルフラワーとして食べることができます。
瀟洒で美しい青紫色の花、そのお味は・・・キュウリ?
今回はこのボリジの育て方、利用方法についてご紹介したいと思います。
ボリジの特徴
ボリジの見た目
立性で1m近くの背丈に育つ大型のハーブです。比較用に隣にローズゼラニウム(約30cm)を置いてみました。
ボリジは非常に生育旺盛で、生育期は一日に3~5cmくらいの速度で生長します。
写真のボリジは約1か月半で背丈10cmもない苗から60cmまで生長しました。
伸び始めるともうあっという間です。「男子三日会わざれば刮目せよ」と言いますが、ボリジも同じですね。
茎、葉、つぼみ、全草に棘のような剛毛がビッッッシリと生えています。
蕾なんかもうサボテンみたいになってますね。
ボリジという名前自体も、ラテン語の「Burra(毛)」が由来だという説があります。
触れただけではチクチクするだけですが、不用心に掴んだりすると刺さります。
収穫するときは要注意です。本当に刺さります(経験者談)。
大きな葉にも余すところなく剛毛が生えています。
この外側の毛が針のように太くて、収穫するとき手に刺さって痛い!
刺されるとかぶれる人もいるので注意です。
4月から7月頃にかけて、美しい青紫色の花を咲かせます。
星形の形をした花から「スターフラワー」の別名を持ち、また聖母マリアの青い衣装を描く際にボリジの花弁を絞った汁が使われたことから「マドンナブルー」とも呼ばれます。
花言葉は「勇気」「安息」「憂いを忘れる」など。
過酷な環境でも悠々と育つ、ボリジの力強さを連想させます。
基本的に花の色は青紫ですが、まれにピンクの花も咲かせるそうです。
私は赤紫の花は見たことあるんですが、ピンクの花はまだ見たことがありません。
変色する勇気のワイン
古くからボリジは勇気の象徴とされていました。
中世では十字軍の兵士たちが戦いに赴く前に、ボリジの花を浮かべたワインを飲んでいたといわれます。
ボリジとワインといえば、「白ワインに花を入れるとピンク色に変色する」という現象が有名ですね。
・・・しかしこの現象、相当な時間がかかります。
私が実際にやってみたところ、花が完全に変色するのに1時間強かかりました。
色の変化を楽しみたいなら、花をティーにするのがおすすめですよ!
詳しくは利用方法の項で書いてます。
ボリジを食べてみる
香り
香りは強くありません。触らないとほぼ無臭です。
葉や茎を手折るときゅうりのような青く瑞々しい匂いがします。
味
まずは花からいただきます。がくは食べられないのではずしましょう。
やわらかい蜜の甘さの後に、青臭い爽やかさが来ます。
口の中がスッキリする味ですね。
葉は・・・まず口の中がチクチクします。
味は花と同じく、野性的なキュウリの味ですね。ちょっとこっちの方が青臭いかな?
飲み込むと毛で喉がイガイガします。これ本当に食べられるのかな・・・。
オクラみたいに塩もみしたら毛が取れるか試してみましたが、駄目でした。毛が全部取れる頃には葉がぐちゃぐちゃのペースト状になっちゃいます。
調べたらレシピも出てきますし、このままサラダとして食べるのは本当みたいなんですが・・・うーん。
ボリジを育てる7つのコツ
どんな土でも育つ
よほどやせてない限り、どんな土でも育ちます。
ホームセンターなどで売っているハーブ用の土でも大丈夫です。
日差しを好むので、日当たりのいいところで育てましょう。
株が疲れてきたら切り戻ししよう
花を咲かせっぱなしだと株が疲れて花付きが悪くなります。
花付きが悪くなってきたら思い切って枝を切り戻して、追肥を与えましょう。
切り戻す際は必ず新芽を残すように注意です。
私は追肥に腐葉土を与えてます。
鉢で育てるなら大きいサイズで!
前述のとおり1m以上の大きさまで成長する上、直根性なので植え替えも難しいです。
鉢で育てるなら最初から8号鉢以上の鉢に植えてあげてください。
私はスリット鉢の8号で育ててます。
支柱を立てよう
大きな背丈に比べ、茎はそこまで丈夫ではありません。
梅雨などで雨が続くと、水が葉にたまった重みで茎が曲がります。
露地で育てる場合は支柱を立てて茎を支えてあげましょう。
また、水やりする際も上から水をかけないように注意です。
アブラムシとハモグリバエに注意!
アブラムシ
放っておくと大発生するので、少ないうちに見つけて捕殺しましょう。
大発生してしまうと葉が奇形になって利用できなくなりますし、最後に枯れてしまいます。
ボリジの場合は剛毛で粘着テープや綿棒などが使いにくいので、霧吹きの水で吹き飛ばしましょう。
殺虫剤で駆除する手もありますが、ハーブティーなど食用に利用するならできるだけ避けたいところです。
ハモグリバエ
葉に模様のような食害があったらハモグリバエの幼虫がいる証拠です。
とにかく成虫も幼虫も見つけ次第捕殺しましょう。幼虫は葉の上からプチっと潰してもいいですし、葉ごと切り取ってもいいです。
対応策はネットで防護する、殺虫剤を使うなどがあります。
殺虫剤は料理など食用に利用するならできるだけ避けたいところ。
夏にさよなら
暑さに弱い一年草なので基本的に夏は越えられません。
ごく稀に越えられる場合もあるそうですが、私は見たことないです。(東京以西の暖地在住)
春には種を収穫できるので、その子たちを大切に育ててあげましょう。
増やそうとせずとも勝手に増える
基本的に種を採取して増やしますが、こぼれ種でも勝手に増えます。
植えっぱなしなら何もせずとも繁殖するでしょう。
種を蒔く場合は秋に植え付けしてあげると、越冬して大きな個体に育ちます。
ボリジの利用方法
花をエディブルフラワーに、葉をサラダに利用できます。
ボリジといえばお花の砂糖漬けが有名ですね。
お花の砂糖漬けについてはこちらの記事で紹介してますので、ぜひ見てください。
料理以外ではハーブティーにも利用できます。
お花のハーブティーはマロウやバタフライピーと同じ青い色で、レモンを入れるとピンクに変色します。
今回は花をエディブルフラワーとして利用して、「ボリジの花のリボンサラダ」を作ってみようと思います。
こちらのレシピを参考にさせていただきました(^^♪
ボリジの花のリボンサラダ
材料
- ボリジの花...適量
- 大根...1/2本
- にんじん...1/2本
作り方
- ダイコンの皮を剥き、ピーラーで薄くスライスします。
-
端から海苔巻きのように巻きます。中心になる1枚目はきつく巻き、2枚目は緩めに巻きます。
-
外側に切り込みを入れて外側に折り、花弁を作ります。花弁の縁を丸く切ります。
-
ニンジンも同様に作り、器に飾ったら完成!
感想
緑が欲しかったのでセルフィーユを飾ってみました。
パーティやおもてなしで作ったらお洒落だと思います。
ドレッシングをかけていただきました。ごちそうさまでした(*^▽^*)
まとめ
- 全草に棘のような剛毛が生えている
- どんな土でも凄まじい速さで育つ
- 花はエディブルフラワー、葉はサラダとして食べられる
春の肌寒さにも負けず、すくすくと育つ姿は見ていて頼もしいです。
こぼれ種で増えるので、お庭に植えておけば毎年エディブルフラワーが食べられます。
お庭のスペースが開いてるなら一株どうでしょうか?