ベランダで育てる!タイムの育て方【レモンチキンも作ってみました】
地中海地域を原産とするシソ科の低木です。料理のスパイスとして知っている方も多いのではないでしょうか?
なんと300を超える品種があり、日本にもタイムの一種である「イブキジャコウソウ」という品種が自生しています。
中世では勇気の象徴とされ、女性から戦地に向かう夫や恋人に送られていたそうです。
タイムの特徴は、地中海料理に利用できること。
オレガノやローズマリーなどと並んで、地中海料理には欠かせないハーブです。
肉や魚料理の香りづけに使われたり、ハーブティーにしたりと様々な利用法があります。
今回はタイムの育て方、利用方法についてご紹介します。
タイムの特徴
タイムの見た目
長く伸びた細い枝に、小さな可愛らしい葉を大量につけます。
他のシソ科にはあまり似ていない独特の姿ですね。
タイムには大きく分けて立性のタイムとほふく性のタイムがあります。
立性は地植えでこんもりした姿に、ほふく性はハンギングバスケットにして葉を垂れさせると見事です。
我が家のタイムは「シルバータイム」なので葉に白い縁取りが入っていますが、原種のコモンタイムは緑の葉です。
このシルバータイムもコモンタイムと同様、料理に使えます。
「卯の花日記」様から画像をお借りしました。
タイムは冬の寒気に当てられると葉がピンク~赤に紅葉します。
その中でも班入りのシルバータイムとゴールデンタイムの紅葉は本当に美しい!
暖地ではここまで見事な紅葉は撮れないのが本当に残念でなりません。撮れたとしても、精々葉の一部が薄ピンクになるくらいです。
春から夏にかわいいピンクの花を咲かせる・・・はずなのですが、我が家のタイムはまだまだ咲かないようです。
どうもタイムを含めた多年草や低木には、中々花を咲かせない個体がいるみたいです。
同時期に購入したローズマリーは今春に花を咲かせたので、本当に個体差なんでしょうね。
撮れたら追記したいと思います。
タイムを食べてみる
香り
葉を撫でるとコショウに似たスパイシーな香りがします。結構香りは強く、枝を弄ってると辺りにタイムの香りが広がります。
味
辛い!!舌がピリピリする!!
辛いといっても唐辛子のような辛さではなく、コショウのような辛さです。口内でスパイシーが大爆発。
「生で使う際は少量でいい」の意味を身をもって体験しました。
枝ごと齧るのはお勧めできませんが、少量ならスパイシーでコクがあって美味しいです。
サラダに少量入れるとアクセントになって美味しそうですね。チーズやバターに混ぜても合いそうです。
タイムを育てる5つのコツ
乾燥気味の環境が大好き
日当たりと乾燥、水はけのよい土を好みます。
水やりは土の表面が乾いているのを確認してからたっぷりあげましょう。
土はホームセンターなどで売っているハーブ用の土でも十分に育ちます。
梅雨前に切り戻ししよう
蒸れに弱いハーブなので、梅雨前に収穫を兼ねて切り戻しをします。
タイムは特に枝や葉が込み合いやすいので、込み合った枝は株元から切ってしまいましょう。
ただし、必ず葉を残して切るように注意してください。
収穫した枝は料理に利用したり、挿し木にすれば株を増やせます。
夏越しは日陰で!
暑さに弱く、対策をしないとダウンしてしまいます。
夏の間は直射日光が当たらない、涼しい場所で育てましょう。
特に東京以西の暖かい地域は要注意です。私はベランダにすだれをかけてます。(暖地在住)
寒い地域は室内で冬越し
寒さには比較的強いとはいえ、氷点下には耐えられません。
東京以北の寒い地域は室内の日当たりがいい場所で冬越させましょう。
暖かい地域なら露地でも越冬できますが、霜には注意です。
私はベランダの軒下で冬越させてます。
班入り種は先祖返りに注意!
タイムに限らず、班入り種の植物には班を失った「先祖返り」した葉が生えることがあります。
先祖返りした葉は見つけ次第切りましょう。放っておくと、株全体が先祖返りしてしまいます。
突然変異の班入り種は原種に比べて性質が弱いため、徐々に原種の葉に駆逐されてしまうのです。
株の大半が先祖返りしてしまうと、もう斑入りに戻る可能性は低いです。
タイムの利用方法
薬効の高いハーブとして古くからヨーロッパで利用されています。
ベイリーフやセロリ、パセリなどと一緒にタコ糸で束ねた「ブーケガルニ」にして煮込み料理の香りづけに利用したり、肉や魚の香草焼きに利用します。
またハーブティーにすると、ピリッとした風味のティーが楽しめます。
今回は前回余ったレモンを使って「タイムのレモンチキン」を作ってみようと思います。
タイムのレモンチキン
材料(一人前)
- (A)タイム...小さじ1くらい
- (A)レモン汁...大さじ2
- (A)バター...10g
- 鶏もも肉...1枚
- レモンスライス...3枚くらい
- 塩...適量
作り方
- 鶏肉に塩をもみ込み、下味をつけます。
-
フライパンにサラダ油を熱してモモ肉を皮を下にして入れ、ふたをして弱火で8分ほど焼きます。
皮に焼き色がついたら裏返し、またふたをして弱火で5分ほど焼きます。 -
火を止めて余分な脂を拭き、(A)を加えてとろみがつくまで弱火で煮絡めます。
あとはモモ肉を器に盛ってフライパンに残ったソースをかけ、盛り付けたら完成!
感想
美味しそうに撮るのって難しいですね。要練習です。
20分くらいで結構簡単にできました。
レモンの爽やかさとタイムのスパイシーな風味が好相性です。
ローズマリーを足しても美味しいと思います。
まとめ
- タイムには立性とほふく性の二種類がある
- 生で使う際は量に注意する
- 夏越しと冬越しに注意する
梅雨と夏越しにさえ気を付ければ・・・って毎回書いてますね。
ハーブたちは乾燥と寒さに強く、湿気と暑さに弱いものが多いです。
梅雨の剪定と夏越しさえ覚えておけば、大半のハーブは育てられると思います。
タイムは非常に品種が多く、班入り種やコンパクトに育つもの、ラベンダーの香りがするものなどなど様々な種類があります。
その殆どが料理に利用できるのはもちろん、レモンタイムやオレンジタイムはデザートにも利用できます。
きっと貴方に合うタイムがあると思うので、ぜひ探してみてくださいね!